武装解除 -紛争屋が見た世界 と チェーホフ と イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か

買ったのは2冊。

武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

武装解除 -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

と、

チェーホフ (岩波新書)

チェーホフ (岩波新書)

基本的に日曜の読売新聞の書評を購入基準にしている。
まず武装解除から、バイトの休憩時間中に消化中。






で、以下は読了。

イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か (PHP新書)

イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か (PHP新書)

1930年代のイギリスの外交政策を、特に対日本を対象にして、インテリジェンス(諜報)の観点から検討している。
少なくとも日本の歴史教育において、「日本の野心」からの「アジア地域への侵略」というくくりで戦前の流れがまとめられているのは、大きな誤解を招くと思う。
実際に俺もそうだったし。
とは言え、そういう面があったことは否定できないし、その流れでまとめた方が理解が易しいのも事実なのだが。
しかし、事の発端がそもそも中国における既得権益への固執(防衛線だの生命線だのを含めた自衛論から言えば、明らかに朝鮮半島で踏みとどまってよかったんじゃないか)にあることを考えれば、その後の対外政策が侵略だといわれるのも仕方がないのことなのか。
日と米英の対立を決定的にした仏印進駐にしても、フランスの極東地域での無力化→力の空白地域の出現、で、じゃあ誰が実効支配するのかという問題が出てくる。
蒋介石政府への支援を断つという目的で、そこに日本が出てくる。
自然な流れじゃないか。
英がこれに反対したのは、自らの植民地(勢力圏)である英領マレーシアに日本の勢力が接近することによって、この地域に不安定要素が産まれるのを嫌ったからだし、米はそもそも大統領選挙との兼ね合いで仏印進駐は傍観している。
この時代の外交が、決して人道や正義の見地から行われてきたわけじゃないし、それは日本もイギリスもアメリカも一緒。
所詮国同士のパワーバランスの兼ね合いで、世界は動いている
それを考えると、竹島の問題にしたって「歴史的に見て日本固有の領土」だの、「日本の侵略的意図に基づく行為」だのというたわ言が、一体どこから出てくるのか不思議だ。
日本の領土であることに異論はないが、大義名分は絶対に必要なのか。





歴史が必要だ。脚色されていない歴史が。