聖戦士ダンバイン

通しで見るのに2週間はかかった。まあ、昔のアニメだけに、やたらご都合主義的なところとか、演出の不味さはあるものの、それなりに楽しめた。
初代ガンダムや、ダンバインブレンパワードを見て思うが、お禿様の作品は、毎度台詞回しが独特で面食らう。
とりあえず言いたいのは、



バーン様の
ものすごい
落ちぶれっぷり




リムルの
とんでもない
足の引っ張りぶり



もう気持ちいいくらいに。
ドレイクの攻撃隊長として颯爽と登場するも、度重なる失態で主に見捨てられるバーン様。
黒騎士として華麗に復活、でも正体がバレバレのバーン様。
ルーザにまで「格好つけるな」とか言われる黒騎士…もとい、バーン様。
次々投入される新型機を操ってショウに挑むも、負け戦続きのバーン様。
地上に出てからは、こそ泥まで働いて空腹を満たすバーン様。騎士なのに…。
よくここまで恥をかいてなお、ショウに挑もうとするものだ。その執念には頭が下がる。騎士だからだろうなあ。侍なら、恥ずかしくて生きていられないよ。
最終決戦で「今日こそ決着を!」とか叫んでるけど、今まで何度落とされたと思ってんですかバーン様。
愛すべき口だけ男、嗚呼、バーン・バニングス様。




ドレイクの娘、リムルは、父の敵・ニー・ギブンと互いに愛し合う仲。
何度も父や母から脱出を試み、その度に大勢の人間に迷惑をかける。それで想いがキレイに成就すればいいのだが、先走って先行した結果再び囚われの身になるわ、漸く逃げ出せたと思ったら、懲りずに先走ってまた捕まるわ。もうお前動くな。





各キャラも、負けず劣らず人の足を引っ張るのに余念がない。
毎回毎回戦闘で焦りまくり、突出しまくり、連携攻撃とかほぼなし。「あたしだって!」「ドラムロくらいなら!」「まだやれる!」とか、とにかく意地を張ったり、勝手に先走ったりして、その挙句反撃されたり返り討ちにあったり、いつも作戦が失敗するパターン。
もう作戦の良し悪しじゃなく、ゼラーナの連中は根本的に、
学    習    能    力    が    な    さ    過    ぎ。







ボスキャラは分かりやすいくらい悪役なのだが、群雄割拠の世界で、権力者が権謀術数を駆使してのし上がろうとする様は、見ていて面白い。
ニーやショウたちの抵抗がなければ、バイストン・ウェルの覇王として君臨したであろうドレイク。
その妻で、同盟国の君主であるビショットと通じるルーザ。
ドレイクと駆け引きを重ねつつ自らが覇者たらんとするビショット。
ドレイクに仕えながら、彼に成り代わって覇権を手にしようと図るショット。
高潔で、正義の名の下に結束するシーラやエレより、彼らの方に魅力を感じてしまう程だ。
第4次やFなど、ダンバインの登場するスパロボをやっている時には、よく分かっていなかった背景やストーリーも、これで把握できた。
しかし、ダンバイン勢の中で一番好きだったガラリア姐さんが、まさかあんなにも早く命を落としてしまうとは…。うぅ。







バイストン・ウェル勢は地上世界に出た後、猜疑心に駆られた地上の国々から執拗な攻撃を受けることになるが、通常兵器ではオーラマシンにダメージを与えられない。
困った。そこで登場する最終攻撃手段が、





核兵器






お、重い…。
しかし、地上世界最強の攻撃は、オーラバトラーのオーラバリアーに対してすら通用しない。ゼラーナなんか、格納庫が剥き出しになってるが、放射能とかは…。
そもゲア・ガリングに乗り込んだショウのセリフからして、「特攻やカミカゼは、日本人の専売特許なんだぜ!*1」。
お禿様、飛ばし過ぎ飛ばし過ぎ。




まぁ、何だかんだ言ったけど、前述通り楽しめましたよ。

*1:うろ覚えだけど、こんな感じ