紅の豚

金にもっと余裕があれば、好きなジブリ作品は集めてみたいところなのだが。
20越えてからじっくり見ると、また別の味わいがあるなぁ、と思う。
前はカーチスとの決闘も、途中からグダグダになる感じで、「なんかなあ」と感じていたが、今回はコレも許せるようになった。
プロペラ機の傑作は零戦!と盲信する自分にとっては*1飛行艇のイメージっていわゆる二式水戦とか、零観とか、日本製の戦闘機戦闘機したものを連想しがちだけれど、この時代の飛行艇って、もう少し飛行機寄りというか、フェラーリンが言うところの「冒険飛行家の」乗り物だ。
そもそも飛行艇って、これ以降は「飛行機」の方が性能向上したせいで、一気に絶滅危惧種に。フロートぶら下げてるから、格闘性能、速度その他の能力はどうしても飛行機より劣ってしまうわけで。唯一の利点は「水の上なら大抵の所で離発着可能」な所だが、それも飛行機の航続能力が向上して解決。
WWⅡでは巡洋艦以上の戦闘艦艇に配属されるが、アメリカは空母を量産してそれを核に艦隊を組むので、飛行艇必要なし。結局、飛行艇を作り続け、使い続けたのはほぼ日本のみ。
太平洋上に散らばる島を矢継ぎ早に侵攻して占領したのはいいものの、土木技術が低くて占領した島に素早く飛行場が作れないため、滑走路を必要としない飛行艇は、とにかく占領域の制空権を確保するには使い勝手がよかったという次第。
以上薀蓄終了。

しかし、飛行気乗りに美少女の整備士ってなぁ、いい組み合わせさね。

紅の豚 [DVD]

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*1:吉村昭の零式戦闘機を読むと、堀越二郎血の滲むような(一時間くらい続けられる気がするので以下略)