K−1 MAX

ネタバレあります。




















  • ●アンディvs○安廣

安廣足を使って空振りを誘う。詰めて来たら下がり、一転攻撃…と緩急は付けるものの、決定打が出ない。主にローで意識を下に散らす。が、ロー一辺倒でもない。蹴りまくって倒してもいいと思うのだが…。
アンディはデビュー戦にしては基本が*1できている感じ。
勝ったのは安廣だが、判定、しかも2-0じゃあ負けと変わらん。




  • ○ブアカーオvs●宍戸

機制を先して飛び出す宍戸。手数を出して意表を突く気か。狙いはいい気がするが…。だが奇襲を受けてもブアカーオに動揺の色は見られない。ハイキック一閃で宍戸の肝を冷やす。
1度分けられてから、再度ラッシュに行った宍戸。左ジャブから右を打とうとしたところに、ブアカーオの左フック一撃。豆マシンガン対大砲の図。世界王者と並の選手との「格」の違いを見せつけた試合。宍戸は、死んだか?と思わせるくらいの倒れっぷりだった。




豪腕対決と銘打たれた一戦。TATSUJIはローを蹴りつつ、打ち合いにも付き合う。ザンビディスは相変わらず左ボディ→フックの連打が鬼速い。
ザンビディスはボディにパンチを集めるが、TATSUJIは効いた様子を見せない。顔面にもかなりの被弾だが、動きは変わらず。
根性見せたTATSUJI。3R終盤の攻防は大振りの打ち合いだったが、見応えがあった。
TATSUJIの打たれ強さは分かったが、パンチの技術、破壊力を向上させないと厳しいか。もらい過ぎた分判定ではストレート負け。




  • ●前田vs○カラコダ

ゴングと同時に飛び出す前田。ここまでは宍戸と一緒。相手がカラコダだったのも幸いし、意表を突くことに成功。パンチでダウンを奪う。
足に来ているのか、何度もひっくり返るカラコダ。ロー蹴り行ったら面白くないなぁ、と思っていたが、ここまで来ると悠長なことは言えず、パンチの応酬を見せつつも、ローを打ち込んで、態勢を立て直す。
2Rに入って復調したカラコダ、打ち合いに応じる。前田も今までのボクサー出身者の中では最も対応できている。*2
が、前田がパンチで左瞼をカット。試合続行不可能と見なされて無念のドクターストップ。1R序盤、二度目のダウンはスリップを取ったが効いているように見えたし、アレが本当にダウンだったら勝負は分からなかった。




  • ●須藤vs○シャファー

半身に構え、バックブロー、後ろ蹴りを出す須藤。シャファーは須藤の隙を伺い、一気に距離を潰してパンチを放つ。
2R、逆にシャファーの後ろ回し蹴りが的確にヒット。須藤はガードをミドルまで戻したため、踵をもろに顎へ叩き込まれた。
すぐに立ち上がったものの、シャファーは機を逃さずラッシュ、すたこら逃げる須藤。レフェリーが試合を止めて、KO負け。
でも試合終了後は、例の世界国旗パッチワークを、シャファーにも持たせて写真に納まる須藤。あんたすげぇよ…。




  • ○クラウスvs●佐藤

クラウスはパンチ勝負、佐藤はクラウスの左足にローを集め、膝蹴りを打ち込む。
ローを効かされているクラウスだが、佐藤は倒しきれない。クラウスもパンチはヒットさせるものの、効かせることができない。
お互い決め手を欠く展開に終始。クラウス判定勝ち。




  • ○HAYATOvs●キシェンコ

お互いヘロヘロのまま延長へ。
延長戦で、HAYATOの右がキシェンコの顔面を捉える。キシェンコは完全にスタミナ切れ。お互い根性勝負。
判定でHAYATOの勝ち。どちらもまだ若いので、どんどん成長してほしい。




  • ●小比類巻vs○サワー

ローと前蹴りを中心に試合を組み立てるコヒ。サワーはパンチ勝負。魔娑斗いわく「サワーはインローを効かせて、足が止まったところをパンチで詰めてくるスタイル」とのこと。おぉ、なるほど。
2Rサワーの右がコヒを捉える。一気呵成にラッシュに移るサワー。コヒはそれを嫌がってクリンチを連発。2R終了間際、イエローカードを受けてしまう。
3R、サワーは前に出て怒涛のラッシュ。コヒはクリンチを封じられ、為す術がない。起死回生を狙って前蹴り、膝を放つもサワーの手数に押し切られる。ついにダウン。あとは一方的にタコ殴りの展開。下がるコヒ、背を向けるコヒ、魔娑斗に「ここで下がったら前と一緒ですよ」と言われてしまうコヒ。
KOは免れたものの、大差の判定でコヒ敗北。やっぱり世界王者になる奴は「格」が違う。




  • 総評

技術云々もそうだが、世界王者と他の選手との「格(ランク)」の差を歴然とさせた興行。…まぁクラウスは別として。
少なくともサワーとブアカーオに関しては、今のところ中量級に彼らを脅かす存在はいないんじゃないか。このままだと来年のトーナメントも、この2人で争われそうな感じ。
MAXはベテランから若手まで、選手層が年齢的に満遍なく分布しており、当分は*3楽しめそう。日本人若手選手の成長にも期待したい。*4

*1:あくまでそれなりに

*2:やはりローの処理

*3:7〜8年は。今後必ず出てくるであろう運営上のポカや、カードのマンネリをうまく解消できれば

*4:コヒも魔娑斗も30近いしね…