自転車 8月10日

本州最北端

朝起きたときは、熱も下がってるし、ダルさも取れている…ような気がする。
気がするだけで、走り出せばぶり返すのだが。
前日大間に到着したときは既に真っ暗だったので、本州最北端に朝一で向かう。晴れていれば北海道が見えるという話だが、昨日ほどではないにしろこの日も曇りで、海は煙っていた。
「本州最北端」も、ポツンと立ち尽くす碑の周りに、うらびれた土産物屋があるばかり。奈良もそうだったけど、地方の元気の無さを実感する。観光に力を入れようにも、観光資源が無い。恐山や仏ヶ浦はそれなりのもんだが、これ目当てに来る人の数だってたかが知れてるだろうし。
スキー場は、アクセスが悪すぎる。結局、「僻地」の特性を利用して、ちょっとヤバい産業に手を出すしかない。



原子力発電所とか。
道路沿いのフェンスに掲げられた看板には、「地方にはもっと道路が必要」みたいなキャッチコピーが踊っていたが、正直幹線道路を作ったくらいじゃ、崩壊は止まらないだろう。
大間町から南下して、青森まで旅船の出ている佐井村へ向かう。
町から少し離れると、作業用車両が何台も出入りする場所に出た。どうやら、原発を建設中らしい。




…これだけ辺鄙な所なら、メルトダウンが起きたって、封鎖も容易だしね。
建設現場を通り過ぎると、走っている車の台数も疎らになる。海岸沿いに、点々と人家が続く。
ちょっと驚いたのが、大半の家の外壁に、薪が積まれていたことだ。暖房用の燃料タンクが備え付けられている家もあったが、見た限りの割合はほぼ五分五分だった。まだダルマストーブとか現役なのだろうか。
約1時間走って、佐井村に到着。