病院にて

勤務している病棟は、そろそろ無くなると言われている介護療養型病棟。入床数は54床で、男性・女性の割合は、概ね3:7程度。
業務の流れもある程度覚え、患者さんの顔と名前もほぼ一致してきた。ちょっと耳が遠いくらいで、思考も言動もクリア、テクテク歩いて、トイレから、箸の上げ下げから、お風呂まで入れる90歳のおばあちゃんがいたかと思えば、まだ40半ばにもかかわらず、脳梗塞でほとんど意識の無い方まで入院されていて、月並みな言葉だが人って様々だなと思う。
クソババア*1は3人くらい。キャラが立ってて面白いです。好子さん好き好き♪。w
あぁ、人間が人間の面倒見るって、やっぱり仕事ってだけじゃ割り切れないもんがあるな、と考えさせられたり。
…心の介護、これが一番難しい。
女ばっかりの職場って、やっぱりジメジメドロドロしてるし、仕事の合間のお喋りはすごいし、すぐ辞めると思われてたのか、自分がいる前で平気で人の悪口を言い合うし、でちょっとうんざりしたり。
あとは介護職の社会的立場。まだまだ弱いです低いです。一般社会でのみならず、病院内においておや。病院は介護職員の組織化を望んでいないし、待遇改善は二の次なんだろうなぁ。
そもそも一般社会が介護の状況に見てみぬふりをしているわけで。介護の現場から若くて優秀な人材が流出している、そもそも景気が良くなったら、介護業界に人が来ない。じゃあこの状況を改善するために、国として財源を確保しましょう、補助出しましょう、そのために増税、となったら反対は目に見えてる。
まあこんなこと言ってる俺も漠然と思考停止して、老後のことなんぞ考えないようにしてるんですが。




これを思うと、患者さんに失礼じゃないかなという躊躇いはあるが、思ってしまうんだから仕方ない。
オムツを当てられて、ベッドから動けず、体が拘縮し、意識さえも定かでない。食事も経管で取り、風呂は清拭で済まさざるを得ない。
これは果たして、人として生きる幸せといえるのか知らん?
俺なら耐えられない。今の俺なら。




そしてとりあず、来月から人が足りないです。ちと病院側の資料を見てみると、ここ何年か正職員が減少して、非正規職員が増えている。いわゆる経費削減というやつですかな。
経費削減に人件費削るって、経営側が自ら「無能です」って言ってるのと変わらんと思うんだがどうだろうか。芸の無い。それで新入職員研修では、自己啓発まがいの講習を受けさせて、待遇や人間関係に文句を言うなら、まず自分から変わろう、自省と自戒を常としよう、みたいな関連付けをするのには反吐が出るな全く。自分で思うならともかく、そんなん人に言われるのはムカつくというか、うるせぇ、素直に思う。
個人の努力による効率と能力の向上と、経営・雇用側における待遇の改善は、バランスを取って行われなければならないのが理想だと思うが、後者を置き去りに(というか触れずに)前者だけを強調するってのはどうよ、と。






思ったことをつらつら書いてるから繋がりがバラバラ。
とりあえず介護は看護部から独立させて、介護部を組織する。労組、あるいはそれに類似した物を組織して、経営側との調整を図る。まぁもし自分でやるとしたら当分先になることですが。
ただ労組ってのはなぁ…怠け者の庇護組織と見なす風潮が最近はあるわけで…実際そういう状況も少なからずあるわけで…位置からやるにはノウハウもないし…ノウハウ豊富な所は、大抵左側の変な所とくっ付いたり、そのものだったりするし…。妙な思想はいいから、ノウハウだけください。





以上、一月目を迎えたお仕事の感想。
あ、あとやっぱり給料が渋過ぎます。泣ける。

*1:この場合、誉め言葉として使っているとご理解下さい