大ロボット博に行ってきた。その3

もう記憶も大分曖昧なので簡潔に。



最近注目されているという、コミュニケーション用ロボット。実用面というより、「人の心を癒す」等の点に着目して開発されている。仮に完全なコミュニケーション用として完成させるとして、対象のイメージ化についてはこれでいいのか?
つまり、これを傍らにおいてコミュニケーションを取ろうという人間が、このいかにも「ロボット」というイメージしか沸かない物体を、「コミュニケーション用です」と提示されて、果たして感情移入するか?関係性を持ちたいというモチベーションが発生するんだろうか。もっとビジュアル面での工夫というか、少なくとも*1擬人化くらいはした方がいいんじゃないか。
「『ロボットが』人とコミュニケーションをとる」という体裁に拘りたいのならば、それ以上言うことはないが。

社交ダンスの練習用ロボット。や、何事も否定から入ろうとする、己の天邪鬼な性格をまず恥じるべきとは思うが、これ需要あんのか?ダンス教室に通った方がトータルでプラスが多いと思う。
あと、全身赤くてちょっと毒々しい感じ。


ロボットというよりは、「パワードスーツ」という名称がしっくり来る感じ。『動作』という点において、ロボットのパワーと、人間の精密性を両立させるのにとてもいい形。今の仕事に関連しているが、介護の現場なんかに適しているという話を聞いたことがある。実用化するときにはこのサイズじゃちょっと厳しいが、ぜひ開発が進んで欲しい。特に介護関連の職業の人で腰を痛めてる人大杉なので。


顔面の動きを忠実に再現する人の顔型。なんつーか、この風貌だとシウバっぽいな…。

サイズ的に分かるだろうか。展示会場の入り口で俺らを出迎えた、「現代の鶴の恩返し」の正体はこいつ。ライトを当てて、障子に影を投影している。
こいつが何をやっているかというと、穴の開いた部品を、その穴の部分、穴の大きさを正確に認識して、箱から箱へと移すというもの。

このロボットの視点が、ディスプレイに映し出されている。何万回かに一回くらいはミスがあるんだろうか。






昔の「ロボット」ともいうべきカラクリ人形なども展示されていた。その最高傑作とも言われている、田中久重の「弓引き童子」。
田中久重、というと、ニコニコでも一時ランキング入りしていたが、万年時計の製作者である。
その万年時計については、こちらが詳しい。


弓引き童子のこともチラッと触れられている。







さてこのフロアの展示ブースを出ると、次は協賛のHONDAブースである。日本のロボットの代名詞といえる「アシモ」の実演披露だ。
アシモの原型は、既に20年前に開発されており、自立二足歩行から始めて、徐々に今の形になっていったらしい。
wikipediaにはこうある。


ASIMOアシモ)は、本田技研工業が開発し、ホンダエンジニアリング株式会社が製造している世界初の本格的な二足歩行ロボット。予測運動制御によって重心やゼロモーメントポイント (ZMP) を制御して自在に歩くことができ、階段の上り下り、旋回、ダンスなども可能。親しみやすさを考えたデザインを採用。 ASIMOという名称は「Advanced Step in Innovative Mobility:新しい時代へ進化した革新的モビリティ」の略であると本田技研工業は説明している。




前身機体も並列展示されており、デザインの変遷や、小型化の過程を実際に目にすることができた。
実演を行ったのは現行モデルで、「ある家族の一員となったアシモ」というシミュレーションが為され、
・「来客を案内する」
・「お茶を出す」
・「物を探して届ける」
・「音楽に合わせて踊る」
等の動作を行っていた。圧巻は「走る」ASIMOで、やや鈍重ながら、ドスドスと音を立てて駆けて行く様を見たときは、上手く説明できないが、ちょっとした感動を覚えた。ロボットすげー(笑






楽しいロボット博でした。(まとめ)

*1:簡易的でもいいから