アフタヌーン 「あれ?市川春子ってキてないの?」

アフタヌーンの感想自体久し振りだ。
いや、というかこんなもん書いてる場合じゃないんだよ、ホントは。レポートやんないと、レポート。解剖生理学の。
卵円孔が俺を呼んでいるというのに…!



ちゃっちゃと行こう。


さて、花井→モモカン、水谷→しのーか、のCPが作中でも徐々に形を持って…って、あれ?おお振りファンとしては、もう気付いてなきゃいけないとこ?ここ。
ああ、しかしどうなのかなひぐちセンセイは。実際のところ部内での恋愛云々を上手く絡めて、それを物語として消化していく構想と、準備と、手腕は果たしてあるのか?
純粋に野球漫画としてみた場合、今現在リアル系*1の双璧を為すのは、おおきく振りかぶって(アフタヌーン)とラストイニング(スピリッツ)の二つだと思っているのだが、そのラストイニングでは、漫画におけるまじめな恋愛要素が排除(というかほぼ無視)されている。
漫画として余計なところを削った、あるいはただ単に良作品の読者層の差を受けて、ということでもあるとは思うのだが…。
しかし、しのーかと水谷はちょいと…なぁ。
花井は5年後の目標を、「監督を嫁にする!」で良かったのに。
田島は、高卒でプロ行くつもりはないのか…。



とかとか。

そんなことより、市川春子である。前回取り上げたのが去年の10月なので、既に半年以上前だ。新作は、またも読み切り。
連載の枠、もらえないのかなぁ。面白くない連載、いっぱいあるのになぁ。
リ○ル・ジャンパーとか、大○戸ロケットとか、チ○ミとか、宙のま○まにとか。



…(・д・;)ハッ!
いかんいかん、オレハナニヲイッテルンダ。
オモシロイマンガバカリデスヨ?




もしかしたら、読み切りでしか輝けない人なんじゃないか。もしそうだとしたら、編集がもっと育てろ! 

飛行機の墜落事故で生き残った中学生、未来とすみれは、助けを求めるために山を降りるのだが…。

今回も、人間と人外の者の交流がメインテーマに描かれている。
ああ、しかしどうしてこう、市川春子の水は俺に馴染むのだろうか。ラストの、交じり合えぬゆえの切なさと、儚さが、どうして心に響くのだろうか。
彼女はいつも、超越者の視点を用意する。「虫と歌」でいえば、主人公の創造主である科学者を。「星の恋人」でいえば、主人公が恋する草木の人造人間を。「ヴァイオライト」では雷の精を。
超越者は、お互いを隔てる、決して越えることのできない一線を、初めから自覚する。
超越者でない登場人物は、作中でその一線に気付き、そして超越者を分かろうとする。その姿勢は、どこまでも柔らかく優しい。
時間の流れを感じさせる構成だからこそ、その両極の存在の一瞬の交差と、そして(時に永遠の、時に精神上の)別離が、痛いほどに、このマンガを読み、そして感応する者の心を鷲掴むのである。





うーん、酔った文章だ。
しかし、はてなダイアリーのキーワードから見ても、市川春子に言及してる人って全然いないんだよな…。あれ?「この人のマンガスゲーな」って感覚は、ひょっとしてマイナーなのか?
できれば、隔月で読み切り掲載を希望したい。で、来年くらいに「市川春子短編集」として単行本にだね…。
という妄想をくゆらせていた、仕事の帰り道。

月刊 アフタヌーン 2008年 07月号 [雑誌]

月刊 アフタヌーン 2008年 07月号 [雑誌]

*1:スパロボにおける分類と同じくらいの意味で考えてネ!