アフタヌーン12月号 その2

ついさっき読み返していたら、もう一つの注目作品を忘れていた。

野村亮馬は最近(?)の四季賞で佳作だか特別賞だかをもらって、四季賞受賞作がまとめられた小冊子のトリを飾っていたのを覚えている。いや、なんか引っかかる作風だったんだよな。連載が決まって、しかも順調に続いているんで嬉しい限り。
四季賞の受賞作を読んだ感想は、
「…これ4コマじゃねーかww!1」
普通のコマ割をしているにも関わらず、1Pごとに4コマ漫画のテンポで展開されるのだ。
受賞作ではポンコツのロボットとそのご主人、それを取り巻く人たちの緩い日常を描いた漫画だったが、この「ベントラーベントラー」も、そのテイストをそのまま継承している。

首都圏民営警察外星生物警備課の面々と、その協力者である外星人(宇宙人)・クタムが、今よりちょっと未来の日本で、様々な外星人と繰り広げられるトラブルを解決するためにゆるゆると動き回る

のが本作の趣旨。
外星人は、大多数の地球人に「ちょっとアレな感じの人たち」という目で見られながらも、概ね平和に共存している。
いわゆるサイエンス・フィクションを指す「SF」というカテゴリではなく、藤子・F・不二雄先生言うところの、すこし・ふしぎ、な「SF」という感じがするなー。あくまでイメージだけど。これもハックス!と並んで、単行本化が楽しみな作品。


前回書き忘れたんだけど、例えば、この主人公達が製作した劇中作品であるところの「部室アニメ」は、原作へのフィード、あるいはパロディ、あるいは悪ノリとして、ニコニコ動画にアップされる…なんて展開はないもんなのかな。結構画期的なことだと思うが。
もしくは作者自身が、この「部室アニメ」を本当にニコニコにアップするとかね。そういう意味でのタイアップはできそうではあるが。ただ既存メディアは、まだこの手のネットカルチャーに対して一貫した対応を取りきれずにいるから、そこまではできないのか。
「動画共有サービスという次世代のメディアに創作物を発表して青春を謳歌する若者」を描写することが、紙媒体で、既存メディアとその製作側である「マンガ」の限界なのだろうか?





アフタヌーンと言えば、good!アフタヌーンが来月創刊されるそうで。
石川雅之はもちろん、沙村広明の新連載、地雷震再開、森薫入江亜季の新連載も始ま……って、あれ?



…ビーム増刊のFellows!と勘違いしてたよ…。
毛色が同じだから…。しかし、この面子が揃えば、まさに夢の競演だぁな。カオスだけど。

月刊 アフタヌーン 2008年 12月号 [雑誌]

月刊 アフタヌーン 2008年 12月号 [雑誌]

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