小さな古時計

うちに来たことある人なら御存知の古時計が、旅から帰ってきたら無くなってました。
故障して、修理に出している、とのこと。
誰もいないダイニングにいると、いつも絶え間なく聞こえるはずの振り子の音はなく、時間を確かめようと、その場所にフイと目をやっても、白い空白があるのみ。
どうにもこうにも落ち着かない日々を過ごしてましたが、修理が終わって帰ってきました。

両親の結婚祝に、父方の祖母が贈った物、とのことなので、かれこれ25年、四半世紀を過ごした時計。25年間1度も壊れたことはなかったけど、時計屋に持っていったら、「5年に一度は点検に出してください」と言われたらしい。
帰ってきた時計は、振り子の音も、時刻を告げる鐘の音も、大幅に柔らかくなっていた。