「行儀が悪いよ」

とよく言われた仕草がいくつかある。一つは、『肘を着いて飯を食うな』ということ。これは今でも至極尤もだと思うし、実際みっともない。
で、もう一つが『新聞読みながら物を食べるな』で、しかしこっちの方はどうにも止められない止まらない。
特によくやるのが朝ごはんのときで、高校くらいにはもう新聞を読みながら朝飯を食っていた覚えがある。ひとしきり注意はされたが、やがて諦めたのか何も言われなくなって、現在に至る。
思うに、「食事の時間って、暇だよなぁ」という意識があるのだ。言い換えると「きちんと食事を楽しめていない」ということだとも思う。
しかし、思ってしまうのだ。「この飯食ってる時間に、何か出来るよな」と。
独りで飯を食っているせいもある。うるさく言う人はいない。誰に気兼ねするわけでもない。それはそれで好きな環境の一つであるのだが、ただ黙々と飯を食うだけではつまらない。
なので今日も、新聞を読みながら食い、マンガを読みながら食い、テレビを見ながら飯を食うのだ。