野菜炒め

中高生の頃、家で出されるメニューに野菜炒めがあった。母親も父親も勤めに出ていて、家事の分担に関しては、取り決めがあるのかないのか、二人いるときは大抵二人で作っていた気がするが。
そのなかでも、父親の作る野菜炒めは抜群に上手かった。これは、もうはっきりと母親の作るものと差が出た。とはいえ、母親も料理ベタと言うわけではない。だが父の作る野菜炒めは、醤油で一味足せば、あとは野菜炒めだけでご飯が食べられるような代物で、これには感心した。
で、近年自分で料理を作るようになって、野菜炒めにも着手することがある。
これが、美味くない。母親の作る野菜炒めレベルで、当初は結構ガックリ来ていた。
そのままにしておいても美味しい野菜炒めは作れないので、ここはもうストレートに父親に尋ねることに。
「野菜炒め作るときって、何入れてんの?」
「ああ、味の素」





…なるほどー。(棒読み)人類の英知、化学調味料の力でした。
道理でただのモヤシがあれだけモリモリ食えるはずだよ。