自転車 8月2日

余裕こいて9時出発。すぐに「甘かった…」と思い知ることになるが。東京都から出るまでに必要以上に時間を食う。道に迷って、余計な行程を消化したのが痛かった。
自転車というやつは、空荷であれば人の動きに合わせて自転車も動いてくれるので、比較的体に負担はかからないものであるが、後輪の二台にサイドバッグ*1を背負っていると勝手が違う。
重心が低く抑えられているため、スピードと安定性は抜群に良くなるが、腰から下が固定された状態になる。サドルを起点にして上半身が動けば、上下半身が別々の動きをすることになって、当然可動部である腰に莫大な負担がかかる。この腰の痛みと、サドルとの接触部分の痛みは、長距離を走る以上避けては通れない。*2





2時間弱で志木着。大学時代は、よく志木に住んでる1人暮らしの同期の家に泊まったっけ…。としんみり思い出すのもそこそこに、大宮、岩槻を突っ切って、春日部から国道4号線に出る。途中県道や農道を組み合わせて効率的に4号線に合流しようと試みたのだが、何度も感じる既視感…というか、ルート選定の思考が3年前と全く同じなのには苦笑してしまった。見事に同じ道を走っている。
初日の宿泊予定は宇都宮。これも3年前と同じ。走行距離は約120km。利根川を越えた辺りで、見通しの甘さを悟る。遠い…。3年前とのタイム差も、軽く2時間はある。しかも、縮まっていない。3年前と同じ18時着は諦め、20時着に予測を変更。
国道4号線は旧道と新道が存在するが、走りやすいのは断然新道の方だと思う。旧道は歩道が細く、路地の多さから歩道の細かなアップダウンが無数にあるのに比べ、新道は車道の脇に丸々1車線、歩道ではないが滅多に車の通らない側道が整備されている。
バイパスという性格上合流地点では多少アップダウンも存在するが、信号も少なく、距離を伸ばしやすい。側道からは渡れない細い川のある場所も二箇所ほどあるので、注意が必要。
18時半を過ぎ、日が暮れた。自治医大付近で左折し、旧4号線へ向かう。新4号は宇都宮市街を大きく迂回するルートを取っているため、そのまま進めば宇都宮を通り過ぎてしまう。
真っ暗な道。視界が効かないことほど怖いこともなかなかない。景色が見えないから、距離感もスピード感も狂う。漕いでも漕いでも、なかなか進んでいないような錯覚に陥る。
同じ方向へ向かうバンから声がかかる。
「どこまで行く?」
「青森まで」
「頑張れよー」
工事現場からの帰りだろうか、おっちゃんの濁声が響いた。こういうやり取りも、1人で走っていると心の支えになる。頑張るか、という気にさせてくれる。
漸く宇都宮駅前に付いたときは、20時を20分ほど回っていた。あらかじめ見当を付けておいたカプセルホテルを探し当てると、チェックインして荷物を放り込み、遅い夕食を取りに出た。
宇都宮といえばやはり餃子。

美味いか?…といわれると、少々微妙。前もって探しておけばよかった…。亀田戦が気になっていたが、通されたのはちょうどTVから死角の席。絶妙の位置取りで、全然見えない…。仕方ないので、餃子を突付きながら店内の様子で試合の行方を追った。
判定の瞬間、店が一斉に静まり返ったあと、「ええぇぇ〜?!」という感じにどよめいたのが面白かった。
そんなこんなで、1日目、終了。

*1:2つで10kg弱

*2:今考えると、腰にサポーターすればかなり改善された気もするが…