ネパール 11月22日

ロータスでブレックファストセットをかじりながら、オーナーに里親についての話を聞いた。
支援組織にもピンキリがあって、親が本当は貧しくなかったり、里子一人に対して数カ国から複数の里親を集め、組織の幹部が余剰金を着服したりする。里子の家や、通っている学校を実地で見たほうがいい、ということを、少々渋い顔でアドバイスしてくれた。
さて、件の組織がどうなのかは、今の段階では判断が付かない。一応今日これから、里子に会いに行くことにはなっているが…。




組織の事務所に出向くと、ウッタムさんの他に、見知らぬ初老の男性と、うら若い女性の二人組が。女性はナリナと名乗り、男性はそのお父さんだという。ナリナさんは大学の一年生で、組織のボランティアをしているという。お父さんは、彼女を送ってきたらしい。
コーヒーを頂きながら、そんな程度のことを話し、早速事務所を出た。
タクシーを捕まえて、うちの親が里親をしている子の住む村へ。タクシーは市街地を軽快に走り抜ける。
カトマンドゥは狭い盆地だから、街中でも割と高低差があるが、目指す村はそこからもう少し山のほうに入っていく。
パタンという街に着いたところで、タクシーがパンク。修理が終わるまで、少し散歩することにする。丘の上の新興住宅街で、富裕層が家を持つ場所だそうで、レンガ造りの瀟洒な住宅が立ち並ぶ。

空が澄めば、北の方にヒマラヤが見える、とウッタムさんが説明してくれた。確かに、見晴らしがいい。
「(一軒)いくらくらいするんですか?」
「うーん…400万円くらいかな」
「安っ!」
日本では多分その10倍くらいしますよー、と言ったら苦笑された。
パンクの修理が終わり、再出発。