web上

過去の自分を見ているようで、顔を上げれない。聞こえない。聞きたくもない。そのボールは拾いたくない。手を伸ばせば届くけれど。
近くて遠いその人が、いとも簡単に手に入れるのを見て、平静を保ちつつ、羨望は尽きぬ。俺のものでもないくせに。そして同じ物を手に入れたところで、アタフタと取り乱して、放り出すのは分かっている。
そうなっている自分を見て傷つくのが嫌だ。
自分を卑下して、自分を守る。
今までの自分には、それしかなかった。
今の俺にも、それしかない。
諦観と、焼けるような敗北感と、遣る瀬無さの同居する精神。