菌類のふしぎ展、の中身。

前回は、ほぼ石川雅之の落書きを追跡しただけで終わってしまったので、今回は肝心の展示の中身の方をログしておきたいと思う。
…ただ、落書きを探す&撮影するのが忙しくて、大して展示の内容を覚えていないので、かなり印象で書くことが多いかもしれない。音声ガイドまで借りたというに…。




  • モギリといえば大神さん


場内入口のモギリ場所。国立科学博物館という性格上、また展示内容上、高校生以下の学生の観覧者が多かった。入口で、養護学校(もしくは、特別支援学級とかかな?)の一団が入場待ちをしていたので、、その脇をすり抜けて行こうとしたら、モギリのお姉さんに止められる。流れをスムーズにするため、入口で若干の調整は行っているようだった。
入場券によって、切られる部分にプリントされた菌が違うらしい。


  • ベッコウ飴みたいな


プロトミセナという、1500万年前のキノコが、琥珀の中に閉じ込められたもの。
会場入口には、プロトタキシーテスという、高さ9メートルもある栄養生物の化石…の原寸大の模型(?)の展示もあった。でけぇ…。




生物の分類について、昔と今の相違点。
動くから「動物」で、動かなければ「植物」であるというのは、大変シンプルで分かりやすくはある。
ただ、現在はDNAの違いで系統分析が行われ、その結果菌類は動物に近い存在である、と。
どちらかというと、看護学校でなじみの深い細菌や真菌たちは、今回展示の目玉である「菌類」とは関係ないわけで、そりゃ微生物の講師も「(看護学生としてなら)行かなくていい」というのも頷ける話。


  • キノコ鍋がしたくなる




樹脂加工されて並ぶ、ものっそい量のキノコ、キノコ、キノコ、キノコ…。


変な形だったんで思わず撮ってみた。こういうのは、少しグロテスクと思う反面、アーティスティックであるなとも思う。自然ってすごいね、と。


  • もやし


もやしもん」のタイトルの原点でもあるコウジカビ。黒麹、白麹と、木灰。
第二話では、美里と川浜が、火落ち菌にやられているのも知らずお腐れ酒を作っており、螢がその火落ち菌を殺すのに木灰をぶん撒いていた。



あのかわいらしいオリゼーの真実の姿。


  • 身近なところに


菌を使って、衣服の質を上げていますよー、という展示。実際触ってみると、加工していないものとは生地の滑らかさが全然違って驚く。


  • ここは少し関係ある話


ペニシリンの原料であるアオカビ、クリソゲノムの拡大模型。

これは人文系の人間には興味のある、約60年前のペニシリン製造法の資料。手書きに通し紐で閉じてあるのが、時代を感じさせる。
当時はジュースビンなどを使って寒天培養していたらしい。


  • 近年良く聞く


両生類を震え上がらせている、カエルツボカビ病の展示もあった。これはイラストが可愛かったのでパチリ。
カエルツボカビ病は、治療できる病気、というのに驚いた。海外の両生類の絶滅に関わったとも聞いてたので、不治の病かと。


  • この匂いは…


菌を五感で体験してみる、というテーマの展示もそこそこあり、これは匂い。
なんというか、換気の悪い、片付いていない部屋を思い出す匂いだった。



もやしもんオリゼーを、オリゼーの培養で作ってみよう、というシャレのような展示。


  • こっちはほんとのアート



キノコを使った立体絵画。よーく見ると、イノシシの体が毛羽立っているのが分かる。





麒麟児、ともいうか。日本の学界では、あんまり「なかったこと」にされている、博覧強記の天才。変態ともいう、南方熊楠先生。物凄いビッシリとメモが書かれていた。

そして、我らが樹慶蔵教授も。


  • 怪談



モチ病、という病気にかかった木の葉。これも菌が感染して起こるという。確かに、お化け屋敷にあるような、「ベタな」手に見える。これは、原因を知らない昔の人が見たら、(例えばその当時に起こった適当な事柄と組み合わせて)「〜の祟り」だとかいう話を作っても不思議はない。


  • 菌はどう生きているか


これについて、現在は新たな概念が提唱されている、というボード。


  • O-157に顔を入れる人が多いらしい。


このボードの裏にも、石川雅之の落書きがあったらしい。油断した。見逃してた。



  • 感想

写真は撮らなかったが、これも「人文学的な興味」という点から言えば、アルプスの氷河から見付かった、5000年前のミイラ、通称「アイスマン」が、キノコを火口などに使うために携行していた、というもの。
五感を使わせる体験型の展示も結構多くて、専門の人たちにとってはそれこそ「見るべきもののない」展示だったかもしれないが、一般の人にとっては、巷間言われるように「もやしもん」をマスコットに起用したことで親しみやすさも上がり、敷居は低く、実りは多い観覧になるような展示だったと思う。

あと全く関係ない話だが、スーツ姿のおっさんがチラホラいて「平日なのに、なんでリーマンが?」と不思議に思ったが、石川雅之の落書きをパシャパシャ撮ったりしている辺り、どうやらご同類らしい。
少し前にどこかで見たエントリで「オタクは服装で迷ったらスーツ着とけ」みたいな話をチラ見した記憶があるが、どうやらそれを地で言ってるようなのだ。
…まぁ確かに、パッと見成功しているような気はするが…。それにしてもなぁ…、という。
でも、あの場所にスーツはおかしいだろ!
あと、隠そうとしても滲み出る(物理的ではない)「何か」ってのは、厳然として存在するわけで、それはもうどうしようもないんだなあ、と思った。
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